BE VOW LOCKED

スーパーエキセントリックメランコリーメトロポリタン日記

みんな違ってみんなクソ

最近びっくりしたことがあって、そのことについて感じたことや思ったことを殴り書いていこうと思う。本来の雑記ブログとして初めて機能するやも知れない。

僕はツイッター芸人なので1日に30時間ツイッターに張り付いているんだけど、なんでこんなに張り付いているのかというと、政治経済の話や最新のスポーツニュース速報などが手軽に入手できるからであって、決して美人や可愛い人の自撮りや他撮りを閲覧できるからではない。芸能人に限らず、一般素人の美人の画像を貪るためではない。グラビアアイドルの少しエロみのある写真をカメラロールに保存するためにやっているわけではないし、推しのアイドルのツイートにすぐさまいいねしたりリプを送ったりして認知をもらうためでもないのである。僕がツイッターをし続ける理由を知っていただけたと思うのでここから本題に入る。

その日も29時間程度はいつものように株価情報アカウントや世界情勢ニュースアカウントなど色々な有益情報アカウントをサーフィンしていたのだが、とある女性アカウントのツイートが自分のタイムラインに流れてきた。内容は「アマゾンの欲しいものリストはこちらです!」というニュアンスでリンクが貼られているものだった。ぼくは疑問に思った。なんで?自分の欲しいものリスト載せてどうするんだろう。すごく純粋な疑問だった。少し気になったのでその人のアカウントを見ると、フォロー数200、フォロワー数5000くらいのアカウントだった。フォロー数に対してやけにフォロワーの割合が多いなあ、なんでだろう。興味を持って過去のツイートを遡ったら、自撮りを定期的にpostしている模様だった。憶測換算で月に数回程度。彼女はとても綺麗だった。出るところは出て、締まるところは締まっているスタイルのよい美人だった。他のツイートを見てみた。「昨日は〇〇クンと久しぶりに会って性欲が溢れちゃった」「浮気はされること自体よりその時間を考えるのがしんどいうんぬん」「今日から秋服(ピタピタニットおっぱい強調自撮り)」というような、ここでは少し内容はボカしてはいるが、エロみ成分と自分の恋愛持論を同程度に織り交ぜつつ、大半は日常の出来事をランチやディナーの写真とともにpostする感じだった。また、自分の過去のプチバズりした恋愛持論ツイートをプロフィール欄に固定していた。顔や体全体の写真をあげたりしているが、別段モデルなどをしているようではなさそうだったので、そこまで自分を売り込む必要はなさそうな都内在住のOLだった。まあ、そのような親しみやすさをキャラ設定しているのかもしれないけれど。そういった人物像が自分の脳で構築された上で、僕はその人の過去のツイッターを漁った。すると驚きのつぶやきが現れた。「これは私のオタクがプレゼントしてくれた〇〇だよ!オタク!本当にいつもありがとう!!」

私のオタク?アイドルでもないのに?どういうこと?気が動転した。いや、考えたくなかったという言葉の方が今回ばかりは正しい。最初に欲しいものリストのリンクが貼られていた時点で僕が感じていた『闇』は、稲葉篤紀のほっぺたよりも黒くて残酷なものであった。そう、本名も職も全く知らん一般の女に、全く関わったことのないような知らんフォロワーの男が、プレゼントをしていたのだ。僕はびっくりしてしまった。そしてしばらく面食らった後に感心もした。この構造はすごいなと。言葉で語りつくせぬ根深い問題なのではないかと感じた。

まず、男。どういう感情?どういう感情で物を送っているんだ?

アイドルのように行けば会えるわけでもなく、歌って踊るわけでもない、本名も知らない、もっと言えば本当に女かどうかもわからないアカウントに、おそらく大半の人は自分の身銭を切ってプレゼントを送りつけたりはしない。プレゼントを送ればその女が自分に振り向いてくれると思っているのだろうか、それともその男は腐るほど所得があってお金の使い道がわからないためアマゾンサンタクロースと化して若い女のアカウントにプレゼントをして回っているのだろうか。きっとそうだろう。そうだよな?そう思わせてくれ。どっちにしろ、何か自分に見返りや利益が無い限り、同性異性関係なく、物をプレゼントしたり買ってあげたりしない自分にとっては、その行動が全く理解ができなかった。理解するつもりもないがしかし、その行動を認めることは大事だと思う。君たちはすごい。やろうと思ってもできないよ。その行動力をオラにわけてくれ。悟空、早くきてくれ。

次に、女。お前もどういう感情?

でもまあ、もし自分も美人に生まれていたらチヤホヤされたいし男に囲われてみたいと思ったりもする。美人は何をしてても絵になるし、持っている武器は使っていくべきだと思う。大きな胸元も積極的に強調していくべきだと思う。美人は自分のことをめちゃくちゃアピールしてほしい。美人の自撮りを見ると荒んだ心が浄化され、野に花が咲き、空は青く澄み、経済は流動して人類に平和が訪れると言われている。いつもありがとう。いや、ありがとうございます。でも、もし自分の付き合っている彼女が裏アカで自撮りと自己流恋愛指南を晒して脳みそがタピオカで生成されているような大量に湧いた有象無象ナオンから爆ファボを貰って気持ちよくなってニタニタしてたら、ものすごくしんどい気持ちになってしまう。「私は男女関係なく人気のある説法ツイッタラーなのよ」みたいな風を吹かせていたら、2度とスマホに触れられないようにトンカチで親指を粉々にするかもしれない。人差し指も。そもそも『ツイッタラー』ってなんなんだ。語感が気持ち悪すぎる。少し話が逸れたが、でもまあ、恋人がもしそうなったらまた別の美人の女の自撮りをみて心を癒すだけだ。美人の自撮りPDCAサイクルに巻き込まれて死にたい。 

全然無名の女YouTuberも、最初はただ「〇〇やってみた」系の動画を上げ続けていたのに、温泉入ってるレポ動画をアップし出した瞬間に再生数が爆伸びしているという事例もある。YouTubeの同様手口に関していうと、巨乳の女がピタピタニットを着て顔は晒さずに手元と胸元だけを映した定点カメラでピアノ弾いてるだけでウンジュウマン回再生という事例をみると、考えさせられるものがある。いや、まあ、もちろん曲の演奏がとても素敵だから再生しているのだろうけど。もちろんそうだよね。それはそう。理解するつもりもないが、認めることは大事だと思う。男の性欲はお金を動かす。それでいい、それだけがいい。男として恥ずかしくなる瞬間もあったりするが、こんなにわかりやすい生き物は他にいないと思う。認めよう、話はそこからだと思う。

美人は今すぐにネットに自撮りを晒していこう。ほしい物リストのリンクを固定ツイートにして、自分のフォロワーからプレゼントを送ってもらおう。これが新しい自撮りライフハック、令和の生き方なのではなかろうか。

正直なところ、めちゃ羨ましい。美人はなにをしてもお金になるんじゃないかとすら思う。これは決して言い過ぎではないと思うんだ。羨ましいし、なんかちょっと悔しい。グッドルッキングなだけの飽食レディースが、俺たちのツイッターで暴れまわっているこの状況を指を咥えて見ているだけでいいのか。現実から逃げたくて、匿名で登録して、現実世界ではモラル的に言えない罵詈雑言をフォロー200、フォロワー0のアカウントでぶちまけるのがツイッターの正しい使い方じゃないのか。ムカつく上司や芸能人のヘイトを世界中に発散するのが正しい使い方じゃないのか。経済ニュース?社会問題?こちとらそんな現実問題を見るためにツイッターをやっていない。現実から逃げたくてやってるんだ。待て、彼女達ももしかしたら現実世界で相手にされないからツイッター上でモテアピールをすることで自我を保っているのかもしれないな。なんだ、お前も俺と同じで、現実から逃げてきただけなのか。辛かったね、もう大丈夫。トンカチならあるから。さっきワークマンで買ってきたから。

人にはそれぞれの生きがいや大義名分があり、それを邪魔する権利は他人にはない。普通はこうだから、常識的にこうだから、とかそういうのはもう大丈夫です。色んな人がいる。最近、どんなものも認めることを意識し出したが、おかげでだいぶ気持ちに余裕がでてきた。ツイッターにのさばる説法女や誰に怒ってるのか全く分からんクソリプおぢさん、YouTubeに蔓延る巨乳女やエッチ系質問インタビュー派手髪男、全員それぞれの正義の元に行動している。それでいいと思う。行動すらしていない自分は指がふやけてシナシナになるまで咥えて舐め回して吸い続けるのみ。然るべき報いだ。

小学3年生の時、道徳の授業で討論をした。将来住む場所は田舎と都会どちらが良いか、そんな内容だった。クラス35人のうち、田舎暮らし派が32人、都会暮らし派が2人、欠席が1人、僕は圧倒的に少ない都会暮らし派だった。クラスを取り仕切るヤマオカ(仮名)が田舎派になったことで、何も自分で考えられない有象無象のクラスメイト達は、ヤマオカがそっちなら絶対そっちの方が正しい、きっとそうに違いない!と言った面持ちでその頃から他人の顔を伺っていた。僕はそれが本当に気持ち悪かった。こいつらは自分の意思判断がないのか。ヤマオカは先生に対する模範解答が得意な奴だった。小3にして教師におべっかを使っているのが気持ち悪くて仕方がなかった。ムードメーカーで、運動神経も良くて、僕の気になっていた女の子とも休み時間に仲良く会話して、下の名前で呼び合っていた。陽キャだった。でも不細工だった。俺はそんなブスのヤマオカがめちゃくちゃ嫌いだった。都会暮らし派になりたいよりも先に、ヤマオカとは絶対に同じ意見になりたくないと、密かに反旗を翻した。田舎の方が空気も澄んでいる!自然がたくさんある!となりのトトロみたいな世界が好き!ヤマオカは言っていた。ヤマオカ党の有象無象は自分には関係ないとばかりに俯いていた。都会に行ったら色々なお店があるし色々なものを食べられるよ。僕は反抗した。ちなみに少数派のもう1人はどんな奴だったか忘れた。それほどまでに、味方の数なんてものはどうでもよかった。俺はただ、クラスを牛耳っていたヤマオカにひと泡吹かせたいだけだった。気持ちはさながら飛信隊だった。当時の担任はそんな僕の熱いスピリッツを感じ取ってくれたのか、都会暮らし派の猛烈な後押しをしてくれた。1人の大人、しかも担任の教師が敵軍に寝返ったことで、ヤマオカはあきらかに動揺していた。先生が求める意見は田舎で暮らすのんびりとした暮らしじゃないのか?鳩が豆鉄砲を食ったような、まさにそんな顔だった。僕は気分が良かった。認められた気がした。そうか、これが承認欲求ってやつだったんだ。今ならわかる。認められることはとても気持ちが良いものだ。ただしそれは、自分が本当に押し通したいまっすぐな信条が認められた場合のみに出る脳内麻薬だと思う。SNSでフォロワーや囲い集団におべっかを使って得られるものとは、また少し種類が異なるのではないかと思う。僕はあの道徳の授業を忘れない。そして人生であんなに都会のことを考えたことはなかった。今はというと、結局あの頃から一歩も地元を離れることなく大人になって田舎暮らしをしている。空気も澄んでいて自然がたくさんあって水が美味い。田舎最高。むしろコイサー。これからもずっと住む。そして願わくば僕も、匿名でツイッターをやり直し、 欲しいものリストを貼り付けて女オタから物資を調達していきたい。これを当面の目標として生きていこうと思う。誰も自分のことを知らない場所に行きたくなること、たまにない?あるよね?でも現実的には難しいから、インターネット世界でそれを疑似体験したいと思う。自分の腕っ節で『ほしいもの』を手に入れていくぞ。時は来た。それだけだ。ツイッター愛してる。ブログもやり直そうかな、まあなんでもいい。ぼくを認めてくれ。

 

P.S.         年内に結婚します

 

  

草々

 

 

 

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